写真1●Java EEシステム向け帳票開発ツール「Elixir Report 8.4J」。データソースとの対応付けや出力する帳票のレイアウトなどをデザインするためのツール「GUIデザイナ」の画面
写真1●Java EEシステム向け帳票開発ツール「Elixir Report 8.4J」。データソースとの対応付けや出力する帳票のレイアウトなどをデザインするためのツール「GUIデザイナ」の画面
[画像のクリックで拡大表示]
写真2●帳票作成のためのデータソースとして「Googleスプレッドシート」に新規対応した
写真2●帳票作成のためのデータソースとして「Googleスプレッドシート」に新規対応した
[画像のクリックで拡大表示]

 グレープシティは2012年1月12日、Java EEシステム向けの帳票開発ツールの新バージョン「Elixir Report 8.4J」(写真1)を2月24日に発売することを発表した。前バージョンの7.7Jから約1年ぶりのバージョンアップとなる。シンガポールのエリクサー・テクノロジーが開発した海外版のElixir Reportを基に、グレープシティが日本語版を開発および販売する。

 Elixir Reportは、企業内やクラウドサービスに散在している様々な形式のデータから、業務で使う帳票を出力するシステムを開発するためのソリューション。帳票で利用するデータソースとの対応付けや出力する帳票のレイアウトなどをデザインするためのツールである「GUIデザイナ」と、クライアントからの要求に応じてデザインした帳票を出力するための「サーバーレポートエンジン」で構成する。

 新版では、利用できるデータソースとして、従来から対応していたJDBC(Javaからデータベースを利用するためのAPI)やテキストデータ、Excelデータ、XML、Javaオブジェクトに加え、新たにGoogleのクラウドベース表計算アプリである「Googleスプレッドシート」にも対応した(写真2)。データを読み出すだけでなく、加工したデータをGoogleスプレッドシートに書き込むことも可能となっている。

 Googleスプレッドシートに新規対応したことについて、同社では「インターネット上でデータベースを運用するのは手間がかかる。Googleスプレッドシートなら排他制御などもGoogle側が自動で実施してくれるのでユーザーが気にする必要はなく、手軽にデータベース代わりのデータソースとして利用できる」(グレープシティ)という点を主なメリットとして挙げている。

 PDF形式で帳票を出力する際に、外字として作成した文字をPDF内に埋め込める「PDF外字出力」機能も新機能として搭載。その他、2011年7月にリリースされた最新のJavaプラットフォーム「Java 7」への新規対応や、デザイナーの使い勝手の向上なども図られているという。

 価格は、GUIデザイナを使うための「デザイナライセンス」が1ライセンス21万円、サーバーレポートエンジンを動かすための「運用ライセンス」はサーバー構成や利用目的によって異なるが、稼働するサーバーが1台で同時に二つの帳票出力が可能な最小構成の場合で84万円。合計で1サーバーシステム当たり最小105万円からとなっている。