米Mozillaは現地時間2012年1月10日、Webブラウザー「Firefox」の延長サポートリリース(ESR:Extended Support Release)版の提供を決定したと発表した。企業や公共機関、大学などでの利用を想定して、サポート期間を長くする。

 Firefoxでは、「Firefox 5」以降、6週間ごとに新バージョンをリリースする高速リリースサイクルを採用している。しかし、企業や公共機関、大学などの団体では短期間のアップデートに対応するのが難しいとの意見が多く寄せられたため、Mozillaは通常版より長期のサポートを適用するESR版を提案。企業ユーザー向け作業部会「Mozilla Enterprise User Working Group(EWG)」とともに数カ月にわたって、ESR版計画を検討していた。

 ESR版は1年に1回公開する。通常版のアップデートで提供するアドオン追加や機能変更は行わないが、セキュリティ強化や安全面の修正は通常版のアップデートに合わせて実施する。ESR版のリリース方法などの詳細については、1週間以内に開発者向けフォーラム「mozilla.dev.planning」のニュースグループおよびEWGメーリングリストで説明する。

 なお当初の提案では、ESR版は30週間ごと(通常版5バージョンごと)に公開し、42週間(通常版7バージョンのサイクル)のサポートを適用するとしていた(米CNET News.com)。

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