米Eastman Kodakは現地時間2012年1月10日、米Appleと台湾HTCにデジタル画像関連の特許を侵害されたとして、米国際貿易委員会(ITC)と米ニューヨーク州西地区連邦地方裁判所に提訴したと発表した。

 KodakはITCへの訴状で、Appleのスマートフォン「iPhone」とタブレット端末「iPad」および携帯型メディアプレーヤー「iPod」、HTCの一部スマートフォンおよびタブレット端末が、画像の転送に関する4件の特許(米国特許番号「7,210,161」「7,742,084」「7,453,605」「7,936,391」)を侵害していると主張。さらにHTCの一部スマートフォンおよびタブレット端末は、デジタルカメラなどで画像をプレビューする手法に関する特許(米国特許番号「6,292,218」)も侵害しているとしている。218特許を巡っては、Kodakが2010年1月にAppleを相手取った訴訟をすでに起こしている。

 Kodakは今回、AppleおよびHTCに対して、特許を侵害しているデバイスの輸入差し止めを命じるようITCに要求している。また連邦地裁では、恒久的な侵害行為の禁止と損害賠償の支払いを求めている。

 厳しい経営状況が続いているKodakは資金確保のために1100件を超えるデジタル画像関連特許の売却先を探しているが、特許売却が成立しなかった場合に連邦破産法第11条の適用を申請するための準備を進めていると報じられている。一方でKodak最高経営責任者(CEO)のAntonio Perez氏は、AppleおよびカナダResearch in Motion(RIM)との間で係争中の訴訟で勝てば、10億ドルを獲得できるとの見込みを示している(Businessweekの報道)。

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