米NPD GroupのDisplaySearchは現地時間2012年1月4日、ノートパソコン、ネットブック、タブレット端末を合わせたモバイルパソコンの世界市場に関する調査結果を発表した。それによると、2011年におけるモバイルパソコンの総出荷台数は推計2億8540万台で、前年と比べ31%増加した。

 モバイルパソコンの成長は新興市場で著しい。2011年における新興市場での出荷台数は前年比48%増の1億3800万台で、2017年には4億5280万台に達し、世界市場の5割を超える見込み。成熟市場では同期間に1億4750万台から3億7160万台に拡大する。

 内訳を見ると、2011年におけるノートパソコンの出荷台数は推計1億7650万台と、前年比12%増えたものの、従来予測の1億8800万台に届かなかった。タブレット端末の出荷台数は推計7270万台で前年から256%急増し、モバイルパソコン市場全体の25.5%を占めた。ネットブックの出荷台数は推計2520万台で前年と比べ20%増加した。

 DisplaySearchは、2017年にはノートパソコンとタブレット端末の出荷台数がほぼ拮抗する格好となり、前者が4億3200万台、後者が3億8330万台になると予測する。米Intelが提唱する「Ultrabook」は、高速起動と長時間のバッテリー寿命といった特徴およびデザインが消費者の関心を引き、需要を高める可能性があるが、今後2年間は高い価格設定とディスプレイ部品の供給不足が障害となり需要は伸び悩むと見ている。

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