NTTドコモは2011年12月26日、山田隆持代表取締役社長を本部長とする「ネットワーク基盤高度化対策本部」を12月25日付けで設置したと発表した。スマートフォン急増に対応したネットワークの安定的な運用や処理能力向上などを全社横断的に検討・実現することを目的とする。

 同対策本部は元々同社に存在していたスマートフォン急増の対策チームをベースにしたものだという。20日に発生したspモードの不具合を受け(関連記事:ドコモのspモードで不具合、他人のメールアドレスが設定される恐れ)、21日の会見で新設を表明していた山田社長をトップとする組織を具現化したものになる(関連記事:[続報]spモード障害、なぜ処理能力オーバーで「メールアドレスの置き換え」が起きたのかドコモのspモード障害、伝送路断をきっかけにユーザー管理サーバーが処理能力オーバー)。

 ネットワーク基盤高度化対策本部の副本部長は辻村清行代表取締役副社長が担当、メンバーは取締役常務執行役員以上および各関連組織長で構成する。同社では対策のポイントとして次の6点を挙げている。(1)スマートフォン増大に伴うトラフィック増への対応、(2)異常時のバーストトラフィックへの対処、(3)ネットワーク装置、spモードサーバーなど、端末の連携強化、(4)ネットワーク装置、spモードサーバーなどの処理能力の再検証、(5)ネットワーク関連処理手順の再検証、(6)通信障害時の端末からの再接続要求に対する処理の平準化――である。

 なお、spモード不具合に伴って一時停止した21項目のspモードサービスの中で、唯一再開が遅れていた「電話帳バックアップ」も26日正午にサービスを再開した(関連記事:ドコモのspモード、一時停止中だったサービスを再開へ)。