AOSテクノロジーズは、PC上のアプリケーションやユーザーデータを移行するソフト「ファイナルパソコン引越し enterprise edition」の出荷を2012年2月1日から開始することを明らかにした。
このソフトを、社内ネットワーク上のファイルサーバーにアップロードしておき、ユーザーはPCから起動する。すると、これまで使っていたPC上のアプリケーションやデータを、同じネットワークに接続した別のPCに自動的に移行できる。Windows XPのPCからWindows 7搭載PCへと、搭載OSが異なるPC間でも移行が可能だ。
「社内のPCをWindows 7搭載の新しいPCへの切り替えを検討しているユーザー企業は少なくない。そのとき、アプリケーションやデータの移行を手作業で行うと、1台当たり10時間以上はかかってしまう。ソフトで自動化すれば、2時間程度にまで短縮できる」と、AOSテクノロジーズの志田大輔氏(AOSネットカンパニー CTO/バイスプレジデント)は説明する。
移行できるものは多岐にわたる。「ユーザーアカウントの情報」「インストール済みのアプリケーションとそれに関する設定・レジストリ情報」「PCのドライブ、フォルダやファイル」「Internet Explorerの設定やクッキー情報」などだ。
ソフトは、管理者が移行ルールを設定するポリシーマネージャーと、それに沿ってアプリケーションやデータを移行するプログラムからなる。
管理者はあらかじめ、ポリシーマネージャーで「移行元と移行先のPC」「移行を禁止するアプリケーション」「移行するユーザーに許可する操作」などに関する移行ルールを設定しておく(写真)。それを移行プログラムと一緒にファイルサーバー上にアップロードする。それからユーザーがプログラムを実行すると、プログラムがそのルールに沿ってアプリケーションやデータを自動的に移行する。
このソフトを使って、物理PCの中身を仮想デスクトップなどの仮想環境に移行することもできる。価格は、29ライセンスまでで1ライセンス当たり4200円。