日本ティーマックスソフトは2011年12月21日、Oracle互換のPL/SQLおよびSQL埋め込み開発が可能なRDBMS(リレーショナルデータベース管理システム)「Tibero RDBMS 5.0」を発表した。最安価エディションの価格(税別)はCPU当たり40万9700円であり、Oracle Databaseの63万400円よりも大幅に安い。2012年2月1日に出荷する。開発会社は、韓国のTmax Soft。

 Tibero RDBMSは、Oracle Database用に開発したアプリケーションを、ソースコードを修正することなく流用できるようにしたRDBMSである。具体的には、サーバー側に実装するロジックであるストアドプロシージャを、Oracle Databaseと同じPL/SQL言語で開発できる。また、データベースクライアントを開発するためのSQL埋め込み言語(プリプロセッサ)として、Oracle DatabaseのPro*C(C/C++言語)およびPro*Cobol(Cobol言語)と互換性のある開発環境を標準で搭載する。

 さらに、Oracle Databaseの主な適用用途であるミッションクリティカルな業務を想定し、Oracle RAC(Real Application Clusters)に相当する独自のクラスタリング機能「TAC」(Tibero Active Clustering)を提供する(オプション)。TACは、RAC同様に、HA(高可用性)と負荷分散を兼ねる。ノードから見たデータアクセスは、共有ディスク型と独立ディスク型(データ複製方式)の二つ。データベースのロックは行単位で、ロック時にも参照は可能。

 RDBMSの稼働環境は、Windows(x86)、Red Hat Enterprise Linux(x86)、Solaris(x86およびSPARC)、AIX(PowerPC)、HP-UX(PA-RISC/Itanium2)。また、周辺ミドルウエアとして、データベース管理ツール、既存のOracle Database環境からデータベースを移行するためのツール、データ転送(抽出/登録)ツール、大容量データの高速登録ツール、などを用意している。

 Tibero RDBMS 5.0は三つのエディションで構成する(価格は税別)。(1)「Enterprise Edition」は機能やCPU数に制限がない最上位版で、オプションのクラスタリング機能を利用できる唯一のエディションである。価格は、335万5900円から。(2)「Standard Edition」は、クラスタリング機能が利用できない標準版。CPU数は、x86で4個、それ以外で2個まで。価格は、123万6400円から。(3)「Standard Edition One」は、最下位版。CPU数は、x86で2個、それ以外で1個まで。価格は、40万9700円から。