米Facebookは現地時間2011年12月21日、アイルランドのデータ保護委員会(DPC)の勧告に応じて、今後半年かけてプライバシーに関する慣習およびポリシーの強化に取り組むと発表した。

 DPCはこの3カ月にわたって、Facebookのアイルランド支社に監査に入り、同社のプライバシーポリシーおよび慣習について詳細な調査を行っていた。Facebookによると、DPCの調査報告書は、Facebookが欧州のデータ保護原則に従い、アイルランドの法律に準拠していることを証明しているという。しかし「DPCの検証により強化すべき点が複数見出されたため、既に法的要件を満たしているものの、DPCの勧めるベストプラクティスを検討および導入することで合意した」と、Facebookは説明している。

 Facebookが主に取り組むのは、写真のタグ付け提案機能に関する通知を欧州ユーザーに新たに行うこと、Facebook外のWebサイトへのアクセス記録といったデータの保持および削除に関するポリシーを変更すること、Facebookやアプリケーションで使用される個人情報の管理方法についてのユーザー向け情報提供内容を向上すること、としている。

 FacebookはDPCとともにこれら取り組みの進捗を査察し、2012年7月にDPCの正式な再調査を受ける。

 これまでもプライバシー問題を巡ってFacebookは、2011年11月に米連邦取引委員会(FTC)と和解し、プライバシー設定の変更をオプトイン方式にするなどの条件に合意している(関連記事:FacebookがFTCと和解、プライバシー設定をオプトイン方式に)。

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