米国際貿易委員会(ITC)は現地時間2011年12月19日、台湾HTCのモバイルデバイスが米Appleの特許1件を侵害しているとの判断を下した。ITCはHTCに対し、一部製品および関連ソフトウエアについて米国への輸入差し止めを言い渡した。差し止め命令は2012年4月19日から適用される。

 Appleは2010年3月、HTCに20件の特許を侵害されたとしてデラウェア州連邦地裁とITCに提訴した(関連記事:Apple、iPhone特許侵害でAndroid端末メーカーHTCを提訴)。ITCはAppleの要請に応じて2010年4月に調査を開始。その後、対象の特許は米国特許番号「5,946,647」「6,343,263」「5,481,721」「6,275,983」の4件に絞られ、2011年7月15日にITCは、647および263特許についてHTCによる侵害があったとする仮決定を下した。

 今回ITCは最終判断を下し、647特許のクレーム1および8については侵害があったが、647特許のその他のクレームと、263特許については侵害が認められないとした。

 この判決を受けてHTCは12月20日に声明を発表した。同社は「今回の判決は、当社にとって勝利だ。ITCが721および983特許について従来の判断を支持し、647特許の一部と263特許について判断を覆したことは喜ばしいことだ。当社はこの裁定に満足し、これを尊重する。647特許はユーザーインタフェースのほんの一部であるため、当社はすみやかにすべての携帯電話からこれを完全に取り除く」と述べている。

[発表資料(PDF文書)]