写真●Jtest 9.1の画面
写真●Jtest 9.1の画面
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 テクマトリックスは2011年12月20日、Javaソースコードの静的解析/単体テストツールの新版「Jtest 9.1」(写真)を出荷した。新版では、ビルドプロセスにJtestのテスト機能を組み込めるようにした。価格は、開発者向けの最下位版「Professional Edition」で49万8000円(税別)。開発会社は米Parasoft。

 Jtestは、Javaアプリケーションを対象とした単体テストツール。あらかじめ設定されている1000個以上のコーディングルールを用いてソースコードを静的解析する(ルールの追加やカスタマイズも可能)。テストケースの作成/実行機能やカバレッジ機能、実行時エラーの検出機能なども提供する。

 今回の新版では、コンパイル/リンクなどのビルドのプロセスにJtestのテスト機能を組み込めるようにした。具体的には、ビルド自動化ツールであるAntやMavenの組み込み機能(Antのタスク、Mavenのゴール)を作成/用意し、これらのビルドスクリプトからJtestのテスト機能を呼び出せるようにした。

 これにより、JenkinsなどのCI(継続的インテグレーション)ツールによって定期的かつ頻繁に実行されるビルドプロセスに、単体テスト機能を組み込むことが可能になる。例えば、開発者がソースコードを変更するたびにJenkinsによってAntのタスクが起動し、ビルド作業とJtestによるテストを自動的に実行するようにできる。

 新版ではまた、Jtestと連携可能なソース管理ツールの種類も増やした。これまでもCVSやSubversionなど多くのツールが使えていたが、今回、Git(バージョン 1.7 以降)とSynergy CM 7.1(Webモード)を追加した。ソース管理ツールとJtestが連携することで、テスト実行前にリポジトリから最新のソースコードを取得したり、作成者情報を利用してエラーの修正タスクをコードの作成者に自動的に割り当てる、といった運用が可能になる。

 Jtestはプラグインとして動作し、動作環境として別途IDE(統合開発環境)が必要になる。利用可能なIDEは、Eclipse 3.2以降(3.7も可)、IBM Rational Application Developer 7.0/7.5、JBuilder 2007。利用可能なOSは、Windows 2000以降(32/64ビット)、Linux(32/64ビット)、Solaris 10(32ビット)。