有斐閣と日本ユニシスは2011年12月20日、法律学に特化した電子書籍選集閲覧サービス「YDC1000」を発表した。12月22日に提供を始める。絶版本や入手困難な法律学の古典の中から良書を選定、電子書籍化し、定額制の読み放題サービスとして提供する。

 有斐閣は、法律学、経済学など社会科学・人文科学の分野の専門書を制作する出版社。同サービスでは、戦後から昭和の終わりにかけて発行された法律書の中から優れたものを有斐閣が選定してPDF形式で電子化し、日本ユニシスのクラウドサービス「U-Cloud IaaS」上で稼働する電子書籍販売システムを利用して配信する。システム運用は、日本ユニシスが担当する。

 収載される専門書が研究目的や法律家の実務で参照されることが多いことから、目次・索引を対象とした検索機能、複数の書籍を同時に比較しながら閲覧できる機能などを搭載した。また、専門書の用途から、パソコンからの閲覧のみを想定しているという。

 同サービスで提供されるすべての電子書籍は、年額1万2000円の定額で閲覧可能だ。12月22日から2012年3月末までは無償で利用できる。サービス開始当初は、法律書に限定して収載する。その後、政治学、経済学、社会学、心理学などの分野の書籍も収載する予定だ。