写真1●講習会は、ECCコンピュータ専門学校(ECC学校法人 山口学園)で行われた
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写真2●架空のアプリの画面に基づき、コード記述例を説明した
写真2●架空のアプリの画面に基づき、コード記述例を説明した
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 Web制作のデザイナーを対象とした、Androidアプリの講習会「デザイナーのためのAndroidアプリ レイアウト勉強会 in 大阪」が2011年12月17日に大阪で開催された(写真1)。Androidアプリ開発者の赤井忠昭氏が、Web制作に関わる方のためのセミナーイベント「CSS Nite in OSAKA」に参加した折、デザイナーによるAndroidアプリの開発ニーズが多いのではないかと考えて開催したものだ。このところ、デザイナーのコミュニティとプログラマーのコミュニティを結び付けるイベントが開催されることが増えており、その一つとも言える。

 今回の講習会は、赤井氏による基礎編と応用編の解説と、デザイナーの秋葉ちひろ氏によるレイアウト構成に基づいた実践解説で構成された。

 赤井氏の解説は、iPhoneと比べたAndroidの特徴解説や初心者がつまづくことが多いパソコンの環境構築に始まり、「画像をタップしたときだけ画像の色を変える」「角丸の四角形を描画してみる」といったアプリ開発を実際のコードを示しながら説明するといった、実践的な内容までを幅広く網羅したもの。参加したデザイナーは、熱心にメモを取るなど赤井氏の説明に聞き入っていた。

 赤井氏は「レイアウトは階層を浅くすること」「ダウンロードするプログラムが重くならないよう、できるだけ画像を使わないようにしてほしい」「端末解像度に依存する作り方はしない」など、モバイル環境やAndroidアプリならでは注意点を強調した。

 続けて登壇した秋葉氏の講演は、プログラミングを始めたばかりのデザイナーの視点に基づいたものとなった。飼い猫の写真を共有するという架空のアプリ「CAT PATH」を想定し、実際の画面をどう記述したのか、コードと比べながら解説していった(写真2)。秋葉氏自身、講習会の数日前に赤井氏の解説を参考にしてAndroidアプリプログラムを始めたばかり。講演では、赤井氏に「これでいい?」と確認しながら、デザイナーが抱きがちな疑問点を解説した。秋葉氏は、「自分が作ったアプリを実機で見られるのは気持ちがいい」「CSSコーディング知識があれば、皆さんでもできる」とアプリ開発を薦めて講演を締めくくった。

 2人の講演に続き、日本Androidの会の神戸支部の野田悟志氏が「クリスマスハッカソン2011」を紹介した。日本Androidの会 関西支部、Android女子部、京都GTUG、日本Androidの会 京都支部、日本Androidの会 神戸支部、神戸GTUGによる合同イベントで、23日にアイデアソン、25日にハッカソンを開催する。2日間で、「2012年に向け、こんなのがあったらよいなと思えるアプリ、サービス」を開発するという。