米Cox Communicationsは現地時間2011年12月16日、高度無線サービス(AWS:Advanced Wireless Services)の周波数帯を3億1500万ドルで米Verizon Wirelessに売却することで両社が最終合意に達したと発表した。手続き完了には、米連邦通信委員会(FCC)などの承認を得る必要がある。

 Coxは無線サービスから撤退する方針を先月明らかにしており、2012年3月30日にサービス提供を終了する。CoxがVerizonに売却するのは、帯域幅20MHzのAWS免許で、2800万人をカバーする。これには700MHz帯で所有しているライセンスは含まれない。Verizonは獲得する周波数帯を、LTEをはじめとするサービス拡充に使用する。

 また両社は、相互の消費者/企業向け製品およびサービスを販売することでも合意した。Coxは、Verizonの無線サービスをホールセール型で提供することを視野に入れているほか、Verizonと米Comcast、米Time Warner Cable、米Bright House Networksのベンチャー設立にも参加する予定。

 Verizonは、同CATV3社が共同保有していたAWS周波数帯を36億ドルで買収することを12月2日に発表している(Verizonのプレスリリース)。買収対象となるのは122件のライセンスで、2億6900万人をカバーするという。VerizonはCoxと同様のサービス販売に関する提携に加え、有線および無線サービス向け技術開発の合弁会社を設立することでも3社と合意した。

[発表資料へ]