カナダResearch in Motion(RIM)が「BlackBerry」スマートフォンの新モデル投入を2012年後半以降に延期することを発表したと、米メディア各社(Wall Street JournalNew York TimesBusinessweekなど)が現地時間2011年12月16日に報じた。

 RIMの発表を受けて、同社の株価は前日比11.58%安の13.97ドルとなった。同社株価は今年に入って77%下落している。

 RIMは本来、新OS「BlackBerry 10」搭載モデルを2012年第1四半期にリリースする計画だったが、BlackBerry製品の売れ行きは芳しくないという。12月15日に発表した2012会計年度第3四半期(2011年9~11月)の決算(PDF文書)によると、当期のBlackBerryスマートフォンの出荷台数は1410万台、タブレット端末「BlackBerry PlayBook」はわずか15万台だった。同社は2012会計年度第4四半期(2011年12月~2012年2月)のBlackBerryスマートフォン出荷台数見通しを1100万~1200万台としている。また、総売上高を46億~49億ドルの範囲、1株当たり利益を0.80~0.95ドルの範囲と予測した。

 なおBusinessweekが報じたアナリストによる来期見通しは、総売上高が48億5000万ドル、1株当たり利益が1.08ドル、BlackBerry出荷台数が1280万台だった。

 Wall Street Journalが引用した米Gartnerの調査結果によると、RIMは数年前は米国スマートフォン市場で過半数を占めていたが、現在はシェアが約10%まで縮小した。米Google(Android)が最大シェアの65%を占め、米Apple(iOS)が21%のシェアを獲得している。New York Timesは、RIMがあまりに多くのモデルを投入していることも問題の一つだと指摘。RIMは2007年以降、37機種をリリースしている。