富士通は2011年12月16日、製造業向けのリスク分析ソフト「QRMining」を販売開始した。12月下旬に出荷する。自社製品に対する市場での評価を、テキストマイニングによって機械的に分析し、結果をグラフなどで提示する。価格(税別)は、10ユーザーで月額122万円、追加ユーザーは1ユーザー当たり月額3万2000円。開発会社は、富士通中部システムズ。

 ファイルやWebサイトなどのデータソースからテキスト形式でデータを取得し、これに対してテキストマイニング(単語やフレーズの出現頻度や相関関係から有用な情報を抽出する手法)をかけて、自社製品へのクレーム情報を抽出・分析する。また、過去に起こった不具合に対する消費者の行動や反応をモデル化し、これから起こる消費者の反応の変化や経過を予測する。

 クレーム情報の抽出に適したデータソースとしては、政府が公開している消費者からの情報、コールセンターに蓄積される消費者からのクレーム、ツイッターやブログなどのインターネット上の風評、などがある。これらを複合的に監視し、「製品品質」(製品の不具合)、「市場品質」(消費者の過剰反応)、「企業品質」(信頼の失墜につながる要注意案件)の3つの観点で分析する。

 基本的に、利用者が設定しなければならないのはキーワードだけ。あとは自動的にアプリケーションが分析結果を出力する。システムは、クライアント/サーバー型で動作する。サーバーソフトはWindows Server 2008 R2、専用のクライアントソフトはWindows XP/7上で動作する。