2011年12月13日に開催された「スマートフォン&タブレット2011 冬」の「ユーザーインターフェース(UI)」セッションでは、スタイルビズの村山らむね氏、ニッセン マーケティング本部 WEBマーケティング部モバイルチーム マネジャーの神徳昭裕氏が登壇。eコマースにおける女性向けUIの重要性について解説した。
村山氏はスマートフォンユーザーにおいて女性の比率がめざましくアップしたことについて言及。女性ユーザーが大きな存在感を示していると語る。
これから女性向けに求められるUIとしては、他人から見られてもいいと思える画面のかわいらしさが重要だと村山氏は述べる。「使いやすい」「ゴールを達成しやすい」だけではなく、「見えてもいい」「見せたくなる使いやすさ」がスマートフォンでは重要だという。
新たなUIとして、村山氏はバーコードスキャンや音声入力、メディア戦略などについて挙げた。スマートフォンは「テレビを見ながら」「話しながら」「歩きながら」といった“ながら利用”が多く、CMやポスターなどからスマートフォンでアクセスして情報を入力するという意味でメディア戦略が重要だと語る。UI=画面設計と考えがちだが、メディア戦略を含めた大きなUIというのも考えていくべきだと語った。
ニッセンの神徳氏は、UI向上に向けた取り組みの最も大きな役割として「目安箱」を挙げた。同社はユーザーから意見を収集する仕組みを作ったことでユーザーの意見をダイレクトに吸い上げることができるようになり、細かいUIの修正などに生かせるようになったという。
そのほかに年に2回、主婦やOL、学生などのユーザーを集めて、1日かけて使い勝手の話とか、コンテンツに対する要望など、さまざまな質問を投げかける機会を設けているという。
「ユーザビリティーに関する文献などを読んでも、実際にできていないことは多い。お客様に聞くというのが一番速い」と神徳氏は語った。