日本テラデータは2011年12月14日、DWH(データウエアハウス)向けRDBMS(リレーショナルデータベース管理システム)の新版「Teradata 14」を発表した。12月15日に出荷する。新たに、カラム型DBとして使えるようにした。価格は、ソフトウエア製品の「Data Mart Edition」で359万円(税別)から。開発会社は米Teradata。

 Teradata 14は、RDBMS「Teradata Database 14」を中核としたDWH製品群である。同社のMPP(超並列)機と組み合わせたDWHアプライアンス製品のほか、ここからソフトウエアだけを切り出したData Mart Editionを用意している。Data Mart Editionは、SUSE Linux Enterprise Serverを導入したSMP(マルチプロセッサ)機上で動作する。

 中核をなすTeradata Databaseの特徴は、DWH向けに性能を高めている点である。例えば、SQLを同じ結果を返す別のSQLに書き換えて応答速度を高めたり、SQLの実行計画を最適化したりする。パーティション分割では、「月単位」や「店舗単位」など同時に複数の条件で検索範囲を分割できる。

 今回の新版では、ロー(行)単位に加えてカラム(列)単位でデータを管理する「Teradata Columnar」機能を追加した。検索時に行をすべて読み込む必要がないため、ストレージI/Oが減り、高速に検索できる。また、同機能の利用時には、格納するデータの属性に合わせて自動的に適切なアルゴリズムを選んでデータを圧縮できる。

 データベース全体のデータ圧縮機能も拡充した。頻ぱんにアクセスするホットデータと、あまりアクセスしないコールドデータを識別した上で、コールド・データをファイルシステムのブロックレベルで圧縮する。その後、アクセス頻度が高まると、自動的に圧縮を解除する。

 新版ではまた、Teradata Databaseを利用する部門ごとにシステムリソースを分割して割り振るワークロード管理機能を強化した。例えば、マーケティング部門に35%、製造部門に25%、財務部門に25%、その他の部門に15%を割り当てるといった管理ができる。また部門内においても優先度が高いクエリーに必要なシステムリソースを割り当てられる。