写真●日本インフォア・グローバル・ソリューションズの村上智代表取締役社長
写真●日本インフォア・グローバル・ソリューションズの村上智代表取締役社長
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 米Inforの日本法人である日本インフォア・グローバル・ソリューションズは2011年12月9日、同社のERP製品と米salesforce.comのCRMサービスの間でデータ連携するためのアプリケーション群「InForce」を、2012年第1四半期から国内提供すると発表した。同社の村上智代表取締役社長(写真)は、「売りは“超短納期”。オンプレミスのERPとクラウド上のCRMが連携する仕組みが、たった1日で構築できる」と説明する。

 InForceは、InforのERP製品「Infor 10 ERP」シリーズとsalesforce.comのCRMサービスとを統合するデータ連携アプリケーション「InForce Everywhere」「InForce Marketing Cloud」と、salesforce.comのクラウド基盤「Force.com」のネイティブアプリケーションとして稼働する「InForce Ordering Cloud」の3つで構成される。

 InForce Everywhereは、Infor 10 ERPシリーズが管理する請求書、契約書、見積書、オーダー、出荷、支払い、返品などの顧客関連情報と、salesforce.comのSNSマーケティング支援ツール「Salesforce Chatter」を連携するアプリケーション。Inforのコネクター製品「Infor ION」を介して、2製品のデータを同期する。「2製品のデータが統合されることで、見積もり情報から購入後のVOC(Voice of Customer)までが情報が統合されたソーシャルCRMが実現する」(村上社長)。

 InForce Marketing Cloudは、Infor 10 ERPシリーズのリコメンデーションエンジンとForce.com上のCRMサービスを連携するアプリケーション。InForce Ordering Cloudは、価格、見積、受注などの情報を管理するForce.comネイティブアプリケーションであり、salesforce.comの営業支援サービス「Salesforce Sales Cloud」およびカスタマーサービス支援サービス「Salesforce Service Cloud」に対して、Infor 10 ERPシリーズが管理する価格情報を提供する。

 Inforは9月に、salesforce.comとパートナーシップ契約を締結した。また、Force.com上に構築するアプリケーション開発に対して、salesforce.comから出資を受けている。日本インフォアは今回発表したInForceと併せて、salesforce.comのCRMサービスも国内で提供していく。