米Yahoo!は現地時間2011年12月7日、2008年にスパム業者を訴えた裁判で勝訴したと発表した。米ニューヨーク州連邦地方裁判所の判事はYahoo!の主張を認め、スパム業者に6億1000万ドルの損害賠償支払いを命じた。

 Yahoo!によると、スパム業者は詐欺目的で、Yahoo!が提供する抽選に当たったかのように思わせる電子メールメッセージをインターネットユーザーに不正送信した。こうした詐欺の宝くじメールは、ユーザーをだましてパスワードやクレジットカード情報、社会保障番号といった個人情報を入手するのに使われる。

 2008年から数年にわたった訴訟は、2011年12月5日の欠席裁判で判決が下された。損害賠償の内訳は、商標侵害に関する法定損害賠償が2700万ドル、スパム対策法(CAN-SPAM Act)違反の法定損害賠償が5億8300万ドルとなっている。Yahoo!はこれに加え訴訟費用を受け取る。

 同社グローバルブランド保護担当法務部長のChristian Dowell氏は、「当社はユーザー保護とブランド保護を真剣に受け止めている。当社の究極の目標は、ユーザーがYahoo!を米国の主要な電子メールプロバイダーとして信頼し続けられるようにすることだ」と述べた。

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