Rubyアソシエーションは2011年12月6日、公募した助成の選考結果を発表した。日本語と英語のマニュアルを統合するプロジェクトと、Ruby暗号APIを開発するkryptプロジェクトの2件にそれぞれ50万円を助成する。

 Rubyアソシエーションは、Rubyの普及推進を行う財団法人。Rubyの作者であるまつもとゆきひろ氏が理事長を務める。助成制度はRubyの言語処理系、ライブラリやフレームワークに関連する開発プロジェクトに開発資金を提供するもので、成果をオープンソースソフトウエア(OSS)として公開することが条件となっている。10月25日に公募を開始し、16件の提案が寄せられた。

 日英マニュアル統合プロジェクトは、原悠氏が進めている。現在英語と日本語で別々に行われているRuby標準ライブラリのマニュアルを統合し「一つのソースと、それに対する複数の言葉への翻訳」という形式にするもの。英語、日本語以外の言語にも翻訳しやすくする。

 Ruby暗号APIを開発するkryptプロジェクトは、Martin Boßlet氏が提案。プラットフォームおよび利用ライブラリに依存しないAPIを提供するもの。C言語によるRuby処理系だけでなく、JRubyも対象とする。

 Rubyアソシエーションでは助成制度を今後も毎年継続する方針。