ソーシャルゲーム大手の米Zyngaは現地時間2011年12月2日、新規株式公開(IPO)に関する修正書類を米証券取引委員会(SEC)に提出し、公募価格を1株につき8.50~10.00ドルに設定した。全株式の14.3%に当たる約1億株を公開する予定で、手数料算定を目的とした暫定的な調達額を最大11億5000万ドルとしている。

 Zyngaは7月1日にIPOを申請したが、その後米国の景気が悪化し、IPO実施を先送りにしていた。7月の申請時は、公開株式数や価格は決めておらず、調達額を最大10億ドルと記載していた(関連記事:ソーシャルゲームのZynga、IPOを申請)。

 Zyngaの設立は2007年で、米カリフォルニア州サンフランシスコに本社を構えている。今回提出した書類によると、現在は世界175カ国でサービスを展開し、月間ユニークユーザー数は2億2700万人にのぼる。2008年に1940万ドルだった同社の売上高は、2009年には1億2100万ドルになり、2010年には5億9700万ドルへと急拡大した。損益は、2009年の5300万ドルの赤字から、2010年には9100万ドルの黒字に転換している。

 米メディアの報道(New York Times)によると、IPOを果たした場合、Zyngaの時価総額は70億ドルになる見込み。設立4年のソーシャルゲーム会社としては高い評価だが、2011年2月の投資ラウンドでは約100億ドル、7月時点では200億ドルと見積もられていた。

[SECへの提出書類]