米Googleは現地時間2011年12月2日、ディスプレイ広告配信サービスの米Admeldを同社が買収する計画を米司法省(DOJ)が承認したと発表した。DOJは、独占禁止法の観点から実施していた同買収計画に対する調査を終了した。

 Googleは2011年6月13日に、Admeldを買収することで両社が最終合意に達したことを明らかにしていた(関連記事:Google、広告収益最適化サービスのAdmeldを買収へ)。Admeldは2007年に創業し、パブリッシャー向けにディスプレイ広告枠の効率性と収益性を向上する広告管理ツールを提供している。同ツールにより、パブリッシャーは収益を最大限高められる広告を複数の広告ネットワークから選ぶことができる。米Answers.com、米FOX News、米Hearst TelevisionなどがAdmeldの技術を採用しているという。

 DOJの反トラスト局は、GoogleとAdmeld、およびオンライン広告業界の事業者から広範な情報を入手し、詳細な調査を行った結果、GoogleとAdmeldの合併がオンライン広告販売に関する市場競争を大幅に損なうことはないと判断した。

 GoogleはDOJの承認を得たことで、数日以内に買収手続きを完了し、提携パブリッシャーに向けたサービス強化を図るとしている。当面、Admeldの製品は従来通り、Googleの既存の広告サービス「DoubleClick for Publishers」や「DoubleClick Ad Exchange」とは個別に運営するが、いずれ統合するか、あるいは新サービスとして再構築する可能性がある。Googleは買収金額について明らかにしていないが、米メディア(Wall Street Journal)は約4億ドルと報じている。

[発表資料へ]