写真●東京で講演したウッドフォード元社長
写真●東京で講演したウッドフォード元社長
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 米国滞在中のマイケル・ウッドフォード・オリンパス元社長は、日本時間の12月1日に同社の取締役を辞任した。代理人の長嶋・大野・常松法律事務所によると、辞任理由は「オリンパスの取締役として経営刷新を求めてきたが、今の体制では反省がないまま経営が続いていくと判断したため」としている。

 一方で、ウッドフォード元社長は声明文の中で「オリンパス自体は素晴らしい会社」とした上で、「オリンパスに復帰し、リーダーシップを発揮することを切に望んでいます」として、条件が整えば社長に復帰したい考えを改めて強調している。取締役の入れ替えのためにも臨時株主総会の開催を求めていく考えだ。

 同弁護士事務所はオリンパスの不正問題を巡り、今後も、ウッドフォード氏と日本や海外の捜査に協力していくとしている。ウッドフォード氏は米国でミラー・アンド・チェバリア弁護士事務所(ワシントンDC)と契約し、日米の弁護士が連携する考えという。オリンパスの経営についてはあくまで上場維持を望み、投資ファンドなどへの売却については「こちらに話はきていない」(日本の代理人)としている。