モバイルセキュリティの米Whisper Systemsは現地時間2011年11月28日、同社を米Twitterが買収したと発表した。Twitterは自社の製品とサービスにWhisper Systemsの技術と知識を取り入れる。買収金額などの詳細な条件については明らかにしていない。

 Whisper Systemsは、米Googleのモバイルプラットフォーム「Android」に対応したセキュリティソフトウエアおよびサービスを手がけている。データ保護ソフトウエア「WhisperCore」は、ディスク全体を暗号化する機能やネットワークセキュリティツールのほか、インストールしたアプリケーションが求めるパーミッションのうち特定の項目を無効にする機能、デバイスを盗まれた場合にロック解除コードを簡単に推測できないようにする機能を備える。開発者向けのAPIも公開している。

 Whisper Systemsは、Twitterとの統合を実施するあいだ、製品の提供を中断する。音声通信を暗号化する「RedPhone」サービスはただちに停止するが、クラウド環境にデバイスのデータを暗号化して保存する「FlashBack」サービスはユーザーがバックアップをとる期間として1カ月の猶予を設ける。なお、WhisperCoreも現在ダウンロードできない状態になっている。

 米メディアの報道(Forbes)によると、Whisper Systemsは2010年に、セキュリティ専門家のMoxie Marlinspike氏がStuart Anderson氏と2人だけで立ち上げた。Twitterは2人の頭脳を獲得するためにWhisper Systemsを買収した可能性が高いと、同メディアは指摘している。

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