総務省は2011年11月22日、V-Lowマルチメディア放送に関する実証実験について、実験計画の提出を受け、その情報を広く共有するために公表すると発表した。

 総務省は、2011年8月から9月にかけて、事業者などを対象にV-Lowマルチメディア放送に関するヒアリングを実施した。10月26日にヒアリングの内容を発表したの際に、「ヒアリングで要望のあった実証実験なども踏まえ、V-Lowマルチメディア放送に係る制度整備を検討していく予定」とした。

 総務省としては、実証実験の計画を、実験に関心のある人々の間で広く共有できるよう、提出をお願いするものと位置づけた。

 提出項目は、「実験予定地域や実験に関係する者の名称」、「実験の内容・項目」「予定する受信端末」「予定する実験時期・期間」である。実験の内容・項目例として、「端末の検証(屋内受信に必要な出力、稼働時間、強制起動、アンテナの大きさなど)」「防災行政無線の代替・補完としての検証(インフラ構築費用、端末普及モデルなど)」「自治体との連携の検証(平時と災害時の連携、放送主体の切替えなど)」「防災情報提供の検証(必要な機能、安全・安心情報の流通など)」「ビジネスモデルの検証(蓄積型配信の市場性、高速道路での実現性など)」などを挙げた。

 提出の対象者は、「V-Lowマルチメディア放送に関する実証実験をする者又は団体」である。実験は、半年から1年間程度で、例示のような実験項目が2013年3月頃までに成果が取りまとめられることを想定している。提出期限は12月16日。

 なお、今回の実証実験は、複数の都道府県にわたるような大規模なものは想定していないという。また実験試験局の申請については、所定の手続きにしたがい、別途行う必要がある。

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