米Hewlett-Packard(HP)が現地時間2011年11月21日に発表した2011会計年度第4四半期(2011年8~10月)の決算は、売上高が321億ドルとなり、前年同期と比べ3%減少した。純利益は2億ドルで、前年同期の25億ドルから91%落ち込んだ。希薄化後の1株当たり利益は0.12ドルで前年同期の1.10ドルと比べ89%減少した。

 上記はいずれも米国会計原則(GAAP)ベースの数字で、「webOS」搭載端末事業の閉鎖などに関する費用21億ドル(1株当たり1.05ドル)が含まれる。非GAAPベースの場合、純利益は前年同期比23%減の24億ドル、希薄化後の1株当たり利益は同12%減の1.17ドルとなる。

 地域別の業績を見ると、米大陸の売上高は145億ドルで前年同期比4%減少した。EMEA(欧州/中東/アフリカ)は同6%減の117億ドル、アジア太平洋地域は同3%増の60億ドルだった。米国以外の売上高が総売上高に占める割合は65%となった。BRICs(ブラジル/ロシア/インド/中国)の合計売上高は同9%増の38億ドルで、総売上高の12%を占めた。

 事業別では、企業向けストレージ、サーバーおよびネットワーキング(ESSN)事業が57億ドルで前年同期から4%減少した。業界標準サーバーによる収入が同4%減少したほか、ビジネスクリティカルシステムは同23%落ち込んだ。ストレージは同4%増加し、ネットワーク関連は同5%増収した。

 パソコンなどのパーソナルシステムグループ(PSG)事業は101億ドルで前年同期から2%減少。企業向けクライアントが同5%増加したが、消費者向けは同9%減少している。製品出荷台数は同2%拡大し、ノートパソコンは同1%増加、デスクトップは同5%増加した。

 ソフトウエア事業は前年同期比28%増の10億ドル、サービス事業は同2%増の93億ドル、画像およびプリンティンググループ(IPG)事業は同10%減の63億ドルだった。

 2011会計年度通期(2010年11月~2011年10月)の売上高は1272億ドルで前年度と比べ1%微増にとどまった。純利益は同19%減の71億ドル、希薄化後の1株当たり利益は同10%減の3.32ドルとなった。

 今後の業績予想については、2012会計年度第1四半期(2011年11月~2012年1月)の希薄化後1株当たり利益をGAAPベースで0.61~0.64ドル、非GAAPベースで0.83~0.86ドルと見込む。2012会計年度通期(2011年11月~2012年10月)の希薄化後1株当たり利益は、GAAPベースで約3.20ドル、非GAAPベースで4.00ドル以上と予測している。

 米メディアの報道(Forbes)によると、第4四半期に対するアナリスト予測は売上高が320億5000万ドル、非GAAPベースの1株当たり利益が1.13ドルだった。当期はアナリスト予測を上回ったが、2012会計年度第1四半期は、非GAAPベースの1株当たり利益を1.11ドルとするアナリスト予測を下回っている。

[発表資料へ]