図1 スーパーハイビジョンライブスローモーションシステム(本体)
図1 スーパーハイビジョンライブスローモーションシステム(本体)
[画像のクリックで拡大表示]
図2 リモートコントローラーのレバー
図2 リモートコントローラーのレバー
[画像のクリックで拡大表示]

 日本放送協会(NHK)は2011年11月21日、スーパーハイビジョン(SHV)機材の展示会を開催した。NHKは衛星を使うSHVの試験放送の2020年開始を目標として研究を進めており、順次その成果を発表している。展示会では、これまでに開発した一連のスーパーハイビジョン機材をまとめて公開した。

 今回、「スーパーハイビジョンライブスローモーションシステム」を初公開した(図1)。64台の256Gbyte SSD(Solid State Device)を同期して動作させるシステムを構築した。これにより、最大20分の非圧縮デュアルグリーン方式のSHV映像(信号は1ストリーム24Gb/s)を同時に記録再生することができる。

 このシステムでは48Gb/sの帯域を確保し、高性能SSDへのアクセスを最適化することにより、ライブ映像を記録しながら再生したりハイライト映像を編集したりできるようにした。可変則スロー再生機能も搭載しており、リモートコントローラーのレバーを使用して、任意の収録ポイントからスロー再生の速度を自由に変更できる(図2)。今後はスーパーハイビジョンカメラやスイッチャーと組み合わせて、スポーツなどのSHVライブ制作を行っていくという。スーパーハイビジョンダウンコンバーターと組み合わせて、ハイビジョン中継での活用も予定する。この機器は、アストロデザインと共同で開発した。

 このほかにSHVに対応するカメラシステム、音響制作システム、中継車なども公開した。スーパーハイビジョンシアターでは、スペースシャトル打ち上げとサッカーの試合の映像を音声付きで公開した。