写真●福島県いわき市のタンガロイの新工場に到着したバフェット氏(中央)
写真●福島県いわき市のタンガロイの新工場に到着したバフェット氏(中央)
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 米国を代表する株式投資家、ウォーレン・バフェット氏は2011年11月21日、福島県いわき市に到着した。同日、同氏が間接出資する超硬工具メーカー、タンガロイの新工場完成式典が開かれることになっており、午後の工場見学や記念パーティーに参加する。

 バフェット氏を巡っては11月中旬、米IBMへの107億ドルもの出資が明らかになったばかり(関連記事:バフェット氏が米IBMの大株主に、21日に初めて日本訪問)。さらに11月15日に米政府に提出した投資資料を通じて、米インテルに1億9000万ドル、衛星放送大手の米ディレクTVに1億7000万ドル、それぞれ投資して株式取得したことも明らかになっている。

 かねて「ハイテク株は買わない」としてきたバフェット氏が、IBMに加えて、半導体と衛星放送に資金を投じたことは、「経済の底入れ」を示すサインとも受け取れる。日本のIT・電機メーカーへの投資にも期待がかかる。

 今回のバフェット氏の福島訪問はもともと2011年3月に予定されていたが、震災を受けて延期された経緯がある。タンガロイの式典に参加した後、夕刻に記者会見を予定しており、被災地でどんなメッセージを発するのか産業界で関心が高まっている。