写真1●ポリコムジャパン アジアパシフィック&チャイナ パートナープログラム ディレクターの奥田智巳氏(左)とブイキューブ 代表取締役社長 兼 CEOの間下直晃氏(右)
写真1●ポリコムジャパン アジアパシフィック&チャイナ パートナープログラム ディレクターの奥田智巳氏(左)とブイキューブ 代表取締役社長 兼 CEOの間下直晃氏(右)
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写真2●Polycom RealPresence MobileをインストールしたiPad2とMOTOROLA XOOM
写真2●Polycom RealPresence MobileをインストールしたiPad2とMOTOROLA XOOM
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 ポリコムジャパンは2011年11月15日、ブイキューブとの戦略的提携を発表した(写真1)。この提携により、ポリコムのビデオ会議システムとブイキューブのWeb会議システム(V-CUBE ミーティング)の相互接続性が確保され、両方のソリューションを組み合わせて利用できるようになる。

 両社のシステムを相互接続するために、ブイキューブは「Polycom Gateway」を設置する。フェーズ1として、2012年春をめどにASP型とオンプレミス型のサービス提供を予定。2012年夏にはフェーズ2として、H.239を利用した資料共有機能の提供に加え、ポリコムユーザーの個別画像をV-CUBEミーティングの個別窓に表示できるようにする。

 ブイキューブ 代表取締役社長 兼 CEOの間下直晃氏は「会議室同士でのミーティングや外出先でのノートパソコンを使ったミーティングなど、利用シーンによってソリューションを使い分けられるようになる。日本はまだビデオコミュニケーションの市場では遅れているため、この提携を通して市場を広げていきたい」と述べた。

 この提携の背景には、米ポリコムが発表したプラットフォーム戦略がある。同社は2011年9月14日、高画質ビデオコラボレーションのプラットフォーム「Polycom RealPresense プラットフォーム」を発表した。Polycom RealPresense プラットフォームは「ユニバーサルビデオコラボレーション」「ビデオリソース管理」「仮想化(通話の分散、管理)」「ユニバーサルアクセスとセキュリティ」「ビデオコンテンツ管理」の五つのソフトウエアで構成される。現在、五つのソフトウエアはそれぞれサーバーにインストールした形で提供されているが、将来的にはソフトウエアコンポーネントとしての提供が予定されている。

 同社のプラットフォーム戦略では、各ソフトウエアをユーザー企業内(オンプレミス)やホスティング、サービスプロバイダーなどに導入し、様々な端末からの利用や他社のアプリケーションとの相互接続を目指す。端末について、ポリコムのプレジデント 兼 CEOのアンドリュー M.ミラー氏は「独自のタブレットデバイスを出すのではなく、BYOD(私物の端末を企業に持ち込むこと)をターゲットにしている」と説明する。

 プラットフォームに接続できる端末の一つがタブレット端末だ。同社は2011年10月12日、タブレット向けの高画質ビデオソフトウエア「Polycom RealPresence Mobile」を発表。11月15日に日本でもデモを披露した。現時点で対応するタブレットは、米アップルの「iPad 2」と米モトローラの「MOTOROLA XOOM」(写真2)。順次、対応機種を増やす予定である。Polycom RealPresence Mobileは、App StoreとAndroid Marketから無料でダウンロードできる。