米CA Technologiesのプライベートイベント「CA World 2011」が2011年11月13日(米国時間)に開幕した。テーマは「事業の速さに合致するIT」。前・米国政府CIOや、米フェイスブックCEOの姉であるランディ・ザッカーバーグ氏らが登場した。

事業の速さに合致するITを管理する

写真1●米CA Technologies CEOのウイリアム・マクラッケン氏
写真1●米CA Technologies CEOのウイリアム・マクラッケン氏
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 オープニングのセッションには、同社CEOのウイリアム・マクラッケン氏、この8月まで米国連邦政府の初代CIOを務めたビベック・クンドラ氏(現、ハーバード大学フェロー)、米シスコと米EMC、米ヴイエムウェア、米インテルが設立したVCE(Virtual Computing Environment Company)会長のマイケル・カペラス氏が登壇した。クンドラ氏は、政府機関向けにクラウド関連技術やサービスを提供するサイト「Apps.gov」を開設するなど(関連記事)クラウド推進派で知られる。

 モデレーターを務めたのは、米フェイスブックCEOのマーク・ザッカーバーグ氏の姉であるランディ・ザッカーバーグ氏。ランディ・ザッカーバーグ氏は、フェイスブックのマーケティング・ディレクターを退任し、現在は既存メディアとソーシャル技術を結び付ける企業「R to Z Media」を創設している。今回のセッションではiPadを持ち込み、Twitter経由で質問を受け付けて登壇者に次々と質問を投げかけた。

 今回のセッションのテーマは「事業の速さに合致するITを管理する」(Managing IT at the Speed of Business)。CEOは、競合の驚異や市場機会にこたえられるよう、ビジネスモデルを的確に変える必要がある、そのためにCIOは事業の速さにITを対応させる俊敏性が求められるという内容だ。前述のように「事業の速さに合致するIT」は、今年のCA Worldの全体テーマでもある。

 パネリストの登場に先立って講演したマクラッケン氏は、「技術」「エコノミー」「ビジネスの指導的立場」の3要素が社会を変えるとした昨年の発表をレビュー。今年注目の新しい技術要素として「4G」と呼ばれる高速無線通信、安価なモバイル端末、ソーシャルメディア、GPSなどを挙げ、実際にこれらを活用してビジネス変革を遂げた企業を紹介した(写真1)。

 同氏は1995年の「FORTUNE 500」企業のうち、現在も存続している企業が11社しかないことを挙げ、ビジネスの変化は常に激しいと言う。その時代においては、システム導入段階におけるモデリングによって事前に“渋滞”を予測し、短時間で修正可能であるソリューションが重要だと語った。