マクニカネットワークスは2011年11月10日、パブリッククラウド(IaaS)を利用して社内LANの規模を拡大するための製品「Citrix CloudBridge」を発表した。価格は82万5000円(税別)からで、11月18日に出荷する。開発会社は米Citrix Systems。

 CloudBridgeは、負荷分散装置(広域対応)、WAN高速化装置、L2ネットワークをトンネルで結ぶブリッジ装置の機能を兼ね備えたゲートウエイ装置である。仮想アプライアンス版を用意しているため、企業のデータセンター側とIaaSの仮想環境側に対向で設置できる。これにより、IaaSの仮想環境を使って企業のL2ネットワークを拡張できる。

 社内のサーバーとIaaS上の仮想サーバーが同一セグメント上に存在できる。ここで、これらのサーバー機群に対して、アクセス負荷を分散する。広域負荷分散の体感速度を向上させる仕組みとして、WAN高速化機能を提供する(TCP最適化、データ圧縮/重複排除など)。装置間の通信は暗号化する。

 稼働形態とL7スループットに応じて3種類のモデルを用意した。仮想アプライアンス版は、「VPX10」(10Mビット/秒)と、「VPX200」(200Mビット/秒)の2モデルを用意した。物理アプライアンス版は、1Uラックマウント型の「MPX7500」(1Gビット/秒)を用意した。なお、既存のNetScalerアプライアンスの上位版(Platinum Edition)でも、OSの新版「NetScaler OS 9.3」を適用すれば、Citrix CloudBridgeの機能を利用できる。

 なお、CloudBridgeは、リモートアクセス向けのCloudGatewayとともに、米Citrix Systemsが2011年5月25日に発表した製品であり、2011年後半の出荷をアナウンスしていた(当時の製品名は、NetScaler Cloud BridgeおよびNetScaler Cloud Gateway)。シトリックス・システムズ・ジャパンによれば、CloudBridgeの国内製品出荷は、今回のマクニカネットワークスが初めて。