写真1●FortiGate-40Cの外観
写真1●FortiGate-40Cの外観
[画像のクリックで拡大表示]
写真2●フォーティネットジャパンでプロダクトマネージメントディレクターを務める根岸正人氏
写真2●フォーティネットジャパンでプロダクトマネージメントディレクターを務める根岸正人氏
[画像のクリックで拡大表示]

 UTM(統合脅威管理)専業のフォーティネットジャパンは2011年11月10日、SOHOや小規模企業向けに、UTMアプライアンスのエントリーモデル「FortiGate-40C」(写真1)を発表した。2012年第1四半期に出荷する。価格は10万円程度。開発会社は、米Fortinet。

 FortiGate-40Cは、既存のエントリー機種「FortiGate-50B」(11万7000円)よりも、性能が高く安価となる。既存モデル比で、ファイアウォール性能を100Mビット/秒から200Mビット/秒へと2倍に、IPsec VPN性能を48Mビット/秒から60Mビット/秒へと1.25倍に高めた。

 FortiGate-40Cではまた、従来はオプション扱いだったストレージを、標準でオンボードに搭載した(容量は128Gバイト)。ログの保存や、WAN高速化でデータキャッシュを利用する際に使用する。

多機能をASICやSoCで高速に動作

 なお、同社製UTM装置の特徴は、多機能であることと、ASIC(特定用途向けIC)によって高速に動作すること。機能面では、ファイアウォール/IPS(不正侵入防止)やVPN接続、ウイルス対策などに加え、負荷分散装置やWAN高速化装置としても利用できる。

 UTMを利用するPCやモバイル端末向けのクライアントソフト「FortiClient」も用意している。SSL-VPN接続などのアクセス機能を中核に、エンドポイント向けのセキュリティ機能一式を提供する。また、UTM装置へのSSL-VPN接続を前提とすれば、ウイルス対策やフィルタリングをUTM装置に任せることができる。「UTMは、モバイル端末のように数多くのセキュリティソフトを導入したくないケースにも有効」(フォーティネットジャパンの根岸正人氏、写真2)。

ハードウエアを刷新した4種の新モデル

 なお、今回、エントリー機種のFortiGate-40Cのほかに、三つの新製品を用意した。(1)「FortiGate-1000C」(376万8000円)は、大企業向けのエントリーモデルという位置付けで新たに追加した、20Gビット/秒の製品である。2011年12月中旬に出荷する。

 (2)「FortiGate-600C」(251万1000円)は、既存モデル比で価格を29%下げたミッドレンジモデルである。2011年12月中旬に出荷する。(3)「FortiGate-300C」(174万7000円)は、既存モデル比で価格を22%下げたミッドレンジモデルである。2011年10月に出荷した。