FAS2240-2の外観
FAS2240-2の外観
[画像のクリックで拡大表示]

 ネットアップは2011年11月9日、中堅企業向けのエントリークラスに位置する統合ストレージの新機種「FAS2240」(写真)の販売を開始した。最新OSが稼働する機種としては、最エントリー機種となる。価格は、容量12Tバイトの最小構成で179万円(税別)。

 FAS2240は、SAN/NAS統合ストレージの製品ラインのうち、ローエンドに位置する「FAS2000シリーズ」の新機種である。SAN(Fibre Channel、iSCSI)およびNAS(CIFS/NFS)として利用でき、シンプロビジョニングやブロック単位の重複排除といった機能群を備える。新機種の投入にあたり、最小構成時の価格を、最エントリー機種であるFAS2040の同一構成(既存価格は457万7000円)よりも大幅に下げた。加えて、最新OS「Data ONTAP 8.1」を搭載した。

 Data ONTAP 8.1は、今回、FAS2240と同時に提供を開始した最新OSである。OS新版では、NASに加えてSANストレージとしてもスケールアウト構成がとれるようになった。最大24台のコントローラモジュールを接続して、仮想的/論理的に単一のストレージとして利用できる。Data ONTAP 8.1が動作する機種としては、現状、FAS2240が最もエントリークラスの製品となる。

モジュール構成でアップフレードを可能に

 FAS2240は、搭載ディスクに応じて2種類のモデルで構成する。(1)「FAS2240-2」は、高さ2Uのきょう体1台にSASディスクを24基搭載する。(2)「FAS2240-4」は、高さ4Uのきょう体1台にSATAディスクを24基搭載する。いずれのモデルも、ディスク格納部(24基)にコントローラモジュールを含んだ基本ユニットと、ディスク拡張用(24基)のユニットがある。

 コントローラを含んだ基本ユニット1台に対して、拡張用ユニットを5台までSAS接続できる。これにより、コントローラ1台で最大144基のディスクを扱える。この時の容量は、FAS2240-2が最大374Tバイト、FAS2240-4が最大432Tバイト。なお、きょう体はモジュール構成を採用しているため、ディスクやきょう体はそのままに、コントローラモジュールだけを交換することによって、FAS2240からFAS3000シリーズ(ミッドレンジ)へとアップグレードできる。

 FAS2240のコントローラモジュール部の主な仕様は、以下の通り。サーバー接続ポートは、iSCSI/NAS接続用のGbE×8と、SAS接続用のSAS(6Gビット/秒)×4。オプションのI/Oカードにより、Fibre Channel(8Gビット/秒)×4または10Gビットイーサネット×4を追加できる。物理メモリーは12Gバイト。CPUなどの仕様は非公開。稼働OSは、Data ONTAP 8.1。