The Linux Foundationは、日本初となる企業ユーザー向けカンファレンス「Enterprise User's Meeting 2011」を2011年12月1日に開催する。ニューヨーク証券取引所(NYSE)、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)、東京証券取引所のシステム担当者などが講演する。The Linux Foundationは、Linus Torvalds氏がフェローとして在籍するLinux普及推進団体。

 NYSE Euronext、High-performance Messaging担当ディレクタ マイク・ショーンバーグ氏は、「OpenMAMA: 事実上のメッセージング標準からオープンなメッセージング標準へ」と題し講演する。ニューヨーク証券取引所のシステムを担当するNYSE Technologiesは、同社が開発したMAMA(Middleware Agnostic Messaging API)およびMAMDA(Middleware Agnostic Market Data API)製品をオープンソース化することを決定した。その開発やオープンソース化の経緯について紹介する。

 CME Group アソシエイトディレクター兼 Open Systems R&D 代表 ビノッド・クッティ氏は、「ミッションクリティカルな環境におけるLinux」と題しシカゴ・マーカンタイル取引所のLinuxを採用した電子商取引、市場データ、および決済システムを解説。東京証券取引所 IT開発部マネージャ 早川剛氏と富士通 プラットフォームソフトウェア事業本部 Linux開発統括部開発部部長 江藤圭也氏は「Linuxで挑む高信頼・高性能システム-東京証券取引所arrowheadでの『日本流』OSSコミュニティ協業スタイル-」と題し講演する。

 NTT オープンソースソフトウェアセンタ 坂田哲夫氏とNTTデータ 基盤システム事業本部 笠原辰仁氏は「クラウド時代のOSSデータベースと、ミッションクリティカルシステム適用」と題し、NTTグループで利用しているPostgreSQLを紹介。日本IBM東京基礎研究所 Distinguished Engineer 武田 浩一氏「研究者が語るWatson:質問応答技術のインパクト」と題し、質問応答システムWatsonの技術を解説する。

 このほか米Yahoo!、SUSE、NEC、日立製作所、デルによる講演が予定されている。