セキュリティ企業の英ソフォスは2011年11月1日、2011年第3四半期(7月から9月)における迷惑メールの送信状況を公表した。この期間中、同社が観測した迷惑メールの5割以上は、アジアの国・地域に存在するコンピューターから送信されたという。

 同社では、迷惑メールを収集するコンピューターをインターネット上に多数設置し、迷惑メールの送信状況やメールの内容などを調査。その結果を集計し、四半期ごとに公表している。今回公表したのは2011年第3四半期分。

 世界の地域別にみた迷惑メールの送信数は、アジアが50.1%で最も多かった(表1)。同社によると、アジアからの迷惑メールが急増しているという。2010年第3四半期におけるアジア発迷惑メールの割合は30%。2011年初頭は35.1%だった。その後、割合は増加し、過半数を占めるに至った。

●表1
アジア50.1 %
欧州21.4 %
北米14.2 %
南米10.6 %
アフリカ3.0 %
その他0.7 %

 国・地域別では、米国が11.3%で最多(表2)。1年前の2010年第3四半期も米国が最多だったが、そのときの割合は18.6%だった。次いで、韓国(9.6%)やインド(8.8%)、ロシア(7.9%)が多かった。

 ちなみに、日本から送信された迷惑メールは全体の0.21%。調査対象となった国・地域の中では54番目に多かった。

●表2
1米国11.3 %
2韓国9.6 %
3インド8.8 %
4ロシア7.9 %
5ブラジル5.7 %
6台湾3.8 %
7ベトナム3.5 %
8インドネシア3.3 %
9ウクライナ3.1 %
10ルーマニア2.8 %
11パキスタン2.0 %
12イタリア1.9 %
その他(13 位以下)36.3 %