米Yahoo!は米国時間2011年11月1日、ターゲット型オンライン広告向け技術の米interclickを買収することで両社が最終合意に達したと発表した。買収額は約2億7000万ドルにのぼる見込み。

 interclickは2006年に設立され、数年前からYahoo!と提携関係にあった。interclickのデータ評価プラットフォームは、複数のプロバイダーやマーケットプレイスにまたがる大容量データに対応し、広告配信のための効率的なデータの絞り込みや最適化を実現する。

 Yahoo!米大陸担当執行バイスプレジデントのRoss Levinsohn氏は、「interclick買収は、Yahoo!サイトとパートナーサイトにわたる保証型および非保証型ディスプレイ広告のパフォーマンス強化への注力を強調するもの。interclickの革新的なプラットフォームによって、より強力なパフォーマンス指標で広告キャンペーンを展開できるようになる」と述べている。

 またinterclick設立者兼最高経営責任者(CEO)のMichael Katz氏は「Yahoo!のデータおよびインベントリーと当社のプラットフォームを組み合わせることで、顧客に莫大な価値を生み出すことができる」とコメントした。

 Yahoo!はinterclickが発行する全普通株式を対象としたTOB(株式公開買い付け)を実施する。買い付け価格は1株あたり9.00ドルで、すべて現金で支払う。両社はTOBが2012年初頭に完了すると見込んでいる。

 1株9.00ドルという価格は、interclickの前日の終値に22%のプレミアムを上乗せしたもの。買収計画の発表を受け、Yahoo!の株価は4.5%減の14.93ドルで、Interclickの株価は21%増の8.94ドルで取引を終えた。

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