NTTデータは2011年11月1日、2012年3月期第2四半期(4~9月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比7.1%増の5717億3400万円、営業利益は同21.1%増の307億5300万円となった。金融や公共などのパブリック&フィナンシャルカンパニーと、金融以外の法人向けビジネスを担うグローバルITサービスカンパニーが好調だった。

 パブリック&フィナンシャルカンパニーでは「政府の復旧・復興への取り組みなどがあった」(山下徹社長)ことが増収増益要因となった。グローバルITサービスは買収した伊バリューチームが今期から連結対象になったほか、「米国、アジアでのサービスが好調だった」(同)という。第2四半期の国内と海外の連結売上高の割合は国内が4809億円、海外が907億円だった。

 NTTデータは第2四半期の決算発表に合わせて中期経営計画を見直す予定だったが、「国内企業のIT投資動向だけでなく、タイの洪水の影響を受けるなど海外も不透明」として見送った。山下社長は、「震災の後は上期はマイナス、下期はプラスに転換するかとの期待もあったが、プラスになるかマイナスになるかも不透明な状況になった」と説明した。

 通期の業績は、売上高が前年同期比3.3%増の1兆2000億円、営業利益が同2.2%増の800億円と据え置いた。「第2四半期の業績は一時的で、好調が続くかどうかは不透明」(山下社長)との判断からだ。