野村総合研究所(NRI)は2011年10月28日、2012年3月期の第2四半期(4~9月)決算を発表した。コンサルティング事業、流通・製造業向けのSI(システムインテグレーション)事業で売上を伸ばしたものの、ネットワーク構築やデータセンター運用事業が減収となり、全体売上高は横ばいだった。

 第2四半期の連結業績は、売上高1614億8500万円(前年同期比0.4%減)、営業利益200億8100万円(同25.4%増)、経常利益210億3000万円(同23.1%増)、純利益197億300万円(同104.0%増)だった。増益の主因は、野村證券が同社の証券業向け共同利用型バックオフィスシステム「STAR-IV」へ移行するプロジェクトにリソースを充てたことだ。STAR-IVは自社内でも利用するシステムであるため、STAR-IVの開発人件費は資産計上され、その分売上原価が減少する。

 セグメント別の売上高については、コンサルティング事業は前年同期比11.7%増の97億3000万円、製造/流通/サービス業向けのSIを行う「産業ITソリューション」事業は同2.9%増の460億4000万円だった。一方、証券/金融/保険業向けSIの「金融ITソリューション」事業は、証券業向けの案件減少で同1.1%減収、ネットワーク構築やデータセンター運用を含む「IT基盤サービス」事業も同6.6%減収となった。