情報通信審議会の情報通信技術分科会は、23GHz帯(23.2~23.6GHz)のケーブルテレビ事業用無線伝送システムにおいて、デジタル・ケーブルテレビ信号の非再生中継を行うための技術的条件の検討を開始する。

 23GHz帯のケーブルテレビ事業用無線伝送システムは現在、受信点からヘッドエンドまでの連絡線、河川横断用及び離島への伝送など、ケーブルテレビの中継伝送などに利用されている。デジタル変調方式としては、QPSK又は16値QAMが制度化されている。

 一方で地上デジタル放送への完全移行を踏まえたデジタル難視地区のケーブルテレビによる巻き取りや、災害発生時の幹線の応急復旧など、23GHz帯の無線伝送システムを用いて、効率的にネットワークを構築するニーズが高まっている。そこで、ケーブルテレビネットワークを流れるOFDMや64値QAMのデジタル信号を、変調方式を変えることなく23GHz 帯で伝送するために必要な技術的条件について検討を行う。放送システム委員会で検討する。2012年3月に答申を予定する。

 10月28日に開催された放送システム委員会では、専門の作業班を設置して検討を行うことが了承された。

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