写真●米IBM次期最高経営責任者(CEO)兼社長Virginia M. Rometty氏(右)、現現CEO 会長兼社長 Samuel J. Palmisano氏(左)
写真●米IBM次期最高経営責任者(CEO)兼社長Virginia M. Rometty氏(右)、現現CEO 会長兼社長 Samuel J. Palmisano氏(左)
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 米IBMは米国時間2011年10月25日、同社の次期最高経営責任者(CEO)兼社長として同社上級副社長のVirginia M. Rometty氏(54歳)を取締役会が任命したと発表した。2012年1月1日付けで就任し、同時に取締役会にも加入する。現CEOで会長兼社長のSamuel J. Palmisano氏(60歳)は退任後も会長としてとどまる。

 Rometty氏は現在、販売、マーケティングおよび戦略のグループ責任者も務めており、170にのぼるグローバル市場の業績を統括している。1981年にシステムエンジニアとして入社し、サービス部門や保険および金融サービス部門のジェネラルマネージャーなどを歴任した。IBM Global Business Servicesの上級バイスプレジデントを務めた際には、米PricewaterhouseCoopers Consultingの買収および統合で中心的役割を果たした(関連記事:米IBMが米PwC Consultingを約35億ドルで買収)。

 Palmisano氏は2002年にCEOに就任し、2003年から会長を兼任している。同氏の指揮のもと、IBMはパソコンやプリンター、ハードディスク装置などのコモディティ事業を売却し、高価値ビジネスと技術への投資を強化した。また中国、インド、ブラジル、ロシアなど新興市場への大幅な展開を遂げた。

 米メディアの報道(New York Times)によると、Rometty氏以外の有力候補には、ソフトウエア部門の責任者であるSteven A. Mills氏の名前も挙がっていた。しかし、歴代CEOが60歳で退任していることから、60歳になったばかりのMills氏は年齢的に不利だとアナリストらは見ていた。

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