花王は2011年10月25日、2012年度以降の決算期を3月から12月に変更する方針であることを発表した。グローバル経営体制の強化と、IFRS(国際会計基準)への対応が狙いだ。同日開催した取締役会で決算期の変更を決議、2012年6月下旬に開催予定の株主総会で正式に決定する。

 経済的単一体説に基づくIFRSは、会計基準や決算期の統一を強く求めている(関連記事:完全子会社化・上場廃止とIFRSの連結基礎概念)。IFRSへの対応を進める日本企業の多くで、「本社は3月期決算、海外子会社は12月期決算」といった“期ずれ”の状態をどう解消するかが課題として浮上している。花王は、海外連結子会社の多くが採用する12月期に合わせることで、期ずれの解消を図る考えだ。

 決算期変更の対象となるのは、2012年4月1日に始まる同社の第107期。この期だけ、2012年4月1日から同年12月31日までの9カ月決算となる予定。本社に加えて、決算期が12月以外の連結子会社も順次変更していくという。

 現在、金融庁は日本企業に対するIFRS適用方針の見直しを議論している。しかし、花王は当初予定通り、2015年度の完了を目標としてIFRS対応プロジェクトを進めていくことを表明している(関連記事:IFRS対応プロジェクトは止めない)。