米Netflixは米国時間2011年10月24日、同年第3四半期の決算を発表した。総売上高は8億2200万ドルで前年同期と比べ49%増加した。純利益は6200万ドルで同63%増加、希薄化後1株当たり利益は1.16ドルで同66%増加した。

 売上高の内訳は、米国市場で前年同期比44%増の7億9900万ドル、米国以外の市場で2300万ドルとなった。

 2011年9月末時点の米国ユニーク会員数は2379万人。前年同期比で42%増加したが、前期からは約80万人減少した。ビデオストリーミングサービスに登録している米国会員は2145万人、DVDメディアのレンタルサービスに登録している米国会員は1393万人となっている。米国以外ではストリーミングサービスのみ提供しており、148万人が登録している。Netflixは米国ユニーク会員数が前期より減少したことについて、解約が予想以上に多かったことと、会員獲得数が減ったことを理由として挙げている。

 同社は7月に、DVDレンタルサービスとストリーミングサービスを別料金で提供することを発表。それまで月額9.99ドルで両サービスを利用できたが、それぞれ月額7.99ドルに改定した。またDVDレンタルサービスを「Qwikster」事業として分離する計画も立てたが、これは後に撤回している(関連記事:Netflix、DVDレンタルサービスの分離・改称計画を撤回)。

 2011年第4四半期の見通しについては、総売上高を8億4100万~8億7500万ドル、純利益を1900万~3700万ドル、1株当たり利益を0.36~0.70ドルの範囲と予測する。米国ストリーミングサービス会員は2000万~2150万人、米国DVDレンタルサービス会員は1030万~1130万人を見込んでいる。

 米メディアの報道(Forbes)によると、第3四半期はアナリスト予測(総売上高が8億1180万ドル、1株当たり利益が0.95ドル)を上回ったが、第4四半期見通しはアナリスト予測(同9億2000万ドル、同1.09ドル)を下回っている。同社の株価は前日比1.54%増の118.84ドルで取引を終了した後、時間外で27.84%下落し、85.75ドルを付けた。

 またNetflixは同日、映画およびテレビ番組のストリーミングサービスを新たに英国とアイルランドで2012年前半に開始する計画を発表した。

[株主への決算報告(PDF文書)]
[ストリーミングサービス拡大のプレスリリース]