写真1●IBM Storwize V7000 Unifiedの外観
写真1●IBM Storwize V7000 Unifiedの外観
[画像のクリックで拡大表示]
写真2●SAN/NASの統合管理画面
写真2●SAN/NASの統合管理画面
[画像のクリックで拡大表示]

 日本IBMは2011年10月21日、ミッドレンジクラスの多機能型SAN/NAS統合ストレージ「IBM Storwize V7000 Unified」の販売を開始した(写真1)。11月30日に出荷開始する。既存のSANストレージ製品にNAS機能を追加し、SAN/NASを単一の画面で統合管理できるようにした(写真2)。価格は、最小構成で1190万円(税別)。

 既存の多機能型SANストレージ「IBM Storwize V7000」(出荷は2010年11月、価格は税別607万5000円から)をベースに、同社製のNASソフトを搭載したPCサーバー「IBM System x3650 M3」2台を組み合わせた。SAN機能はFibre Channel(FC)とiSCSI。NAS(ファイル操作)機能は、NFS/CIFS/FTP/HTTPs/SCP。

 単にSANストレージとNASヘッドを組み合わせたパッケージというだけでなく、単一の運用管理ソフトからSANボリュームとNASファイルシステムを一元的に統合管理できるようにしている。リソースプールのGUI画面操作によって、SANアクセスする領域とNASアクセスする領域に対しリソースを割り当てられる。

 Storwize V7000が備える機能は、すべて利用できる。例えば、ストレージ仮想化製品「SAN Volume Controller」(SVC)を簡易化した機能として、外部ストレージや内蔵ディスクなど複数のSANストレージを束ねて仮想ストレージプールを構成できる。ここからボリュームを切り出して割り当てる。

 さらに、上位機種が備える機能「Easy Tier」に準じた機能として、自動的なILM(階層型ストレージ管理)が可能である。SSDやハードディスクなど性能が異なる複数種類のドライブを使い分け、データのアクセス頻度に応じてデータをこれらの間で自動的に移動する。NASとして利用すると、必然的にファイルデータも自動階層化できる。

 SANストレージ部であるStorwize V7000の仕様は以下の通り。サーバー接続ポートは、FC(8Gビット/秒)×8、iSCSI(GbE)×1。きょう体は2Uラックマウント大で、1台あたりの搭載ドライブ数は、3.5型SAS×12基または2.5型SAS×24基。1システムで最大10台(最大240ドライブ)構成をとれる。