フィンランドのNokiaは現地時間2011年10月20日、同年第3四半期の決算を発表した。売上高は89億8000万ユーロで、前年同期比13%減少した。純損失は6800万ユーロ、希薄化後の1株当たり損失は0.02ユーロだった。前年同期は純利益として5億2900万ユーロ、希薄化後1株当たり利益として0.14ユーロを計上していた。

 デバイスおよびサービス事業の売上高は53億9200万ユーロで前年同期比25%減少した。スマートフォンの売上高は同39%減の22億600万ユーロ、従来型携帯電話は同14%減の29億300万ユーロだった。

 携帯端末の総出荷台数は1億660万台で前年同期と比べ3%減少した。このうちスマートフォンは1680万台で同38%減少、従来型携帯電話は8980万台で同8%増加した。携帯端末全体の平均販売価格(ASP)は51ユーロで同22%低下した。スマートフォンのASPは131ユーロ、従来型携帯電話のASPは32ユーロとなっている。

 地域別業績を見ると、中東およびアフリカで前年同期と比べ3%成長したほかは、欧州(39%減)、中華圏(25%減)、アジア太平洋地域(20%減)、北米(68%減)、中南米(7%減)で軒並み売上高が減少した。

 他の事業の売上高は、デジタル地図を手がけるNAVTEQ事業が2億4100万ユーロで前年同期比4%減少。Nokia Siemens Networks事業は34億1300万ユーロで同16%成長した。

 米メディアの報道(Businessweek)によると、当期の赤字はアナリスト予測の2億2900万ユーロよりはるかに小幅にとどまったため、同社株価(ヘルシンキ株式市場)は一時12%上昇して5.01ユーロを付け、4.73ユーロで取引を終えた。

[発表資料(PDF文書)]