NECは2011年10月19日、NEC製ブレードサーバー環境で利用できるリソース管理ソフト「PAN Manager Software for NEC」(仮称)を発表した。2012年春をめどに販売開始する。米Egeneraのリソース管理ソフト「PAN Manager」のNEC版に相当する。

 PAN Managerは、サーバーリソースを仮想化する製品である。サーバー資源をリソースプールと見なし、個々の業務サーバーに対して、必要な時に必要なサーバー資源を割り当てる。50台のサーバー機で100台の業務サーバーを運用するなど、余ったサーバー資源を複数の業務で共有する使い方ができる。

 今回発表したPAN Manager Software for NECは、NECのブレードサーバー「Express5800/SIGMABLADE」環境で利用できる。Express5800/SIGMABLADEが用意しているI/O仮想化機構と連携することによって、リソースの動的割り当てを実現する。

 今回のNEC版は、PAN Managerの対象プラットフォームとしては5社目に当たる。既存の4社は、以下の通り。(1)米Egenera製サーバー向けにイージェネラが販売。(2)米DELLへのOEM(相手先ブランドによる生産)供給。(3)富士通製サーバー向けにパナソニック電工インフォメーションシステムズが販売。(4)米Hewlett-Packard(米HP)製サーバー向けにイージェネラが販売。

 米Egeneraでは、2011年5月に米HPを第1弾ベンダーとして販売開始した新バージョン「PAN Manager 7」において、サーバーベンダー各社が用意するI/O仮想化機構をAPI経由でそのまま利用する仕組みを採用。今回のNEC向けは、米HP向けに次ぎ、この仕組みを使っている第2弾のソフト。なお、従来版のPAN Managerでは、米Egenera独自のハードウエア機構やソフトウエア技術を用いてI/O仮想化機能を実現していた。