写真●新製品群の概要を説明する、シマンテックでシステムエンジニアリング本部ストレージ&クラスター製品担当技術部長を務める星野隆義氏
写真●新製品群の概要を説明する、シマンテックでシステムエンジニアリング本部ストレージ&クラスター製品担当技術部長を務める星野隆義氏
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 シマンテックは2011年10月17日、同社が2011年内に発表・出荷を予定するストレージ管理ソフトの新版「Veritas Storage Foundation 6.0」について記者向けの説明会を開催した(写真)。その中で、Veritas Storage Foundation 6.0ではファイルシステム・ソフト「Veritas File System」(VFS)にデータ圧縮機能と重複排除機能を付加することを明らかにした。

 今回新バージョンを出荷するVFSは、ジャーナリング・ファイルシステムのソフト。個々のファイルの書き換え要求の単位で、ファイルの属性(i-nodeなどのメタデータ)を優先的に記録・世代管理する。大きなデータや断片化されたデータなど、実データの書き込み途中にシステムがクラッシュした場合でも、ファイルシステムを壊さずに利用できる。

 Veritas Storage Foundation 6.0では、新たにVFSにデータ圧縮機能と重複排除機能を追加する。これにより、VFSで利用するストレージ領域を削減できる。一般に、データ圧縮と重複排除の両機能は、ストレージ機器やデータバックアップ・ソフトが備える。今回、これをファイルシステム・ソフトに追加した。

 製品は、従来通り、VFSに論理ボリューム管理ソフト「Veritas Volume Manager」を加えたストレージボリューム管理基盤スイート「Veritas Storage Foundation 6.0」として提供。2011年内(12月上旬頃)の発表・出荷を予定する。価格に変更はないが、ライセンス体系を見直し、CPU単位ではなくコア単位の課金体系を用意する模様である。

高可用性(HA)ソフト連携により、業務単位で可用性を確保

 なお、同時期に、Veritas Storage Foundation 6.0のほか、主要なストレージ管理および高可用性クラスタソフト群(全11製品)を新版「バージョン6.0」に刷新する。

 高可用性ソフトの新版では、互いに管理対象が異なる複数の高可用性クラスタソフトを連携動作させ、受発注システムなどの業務システムの単位で、サービス停止・再開やシステム復旧などを制御できるようにする。データベースを起動してからアプリケーションを起動する、といった運用が可能になる。

 サーバー機の高可用性クラスタソフト「Veritas Cluster Server 6.0」と、アプリケーション障害を検知・復旧する高可用性ソフト「Symantec ApplicationHA 6.0」を連携させる。このための機能モジュールを、両製品に追加する。無償の統合管理コンソール「Veritas Operations Manager」の画面から、これらを連携させる処理を設定・管理できる。