カナダResearch In Motion(RIM)は現地時間2011年10月13日、同社のモバイル端末「BlackBerry」向けサービスで今週月曜日から続いていた障害に関して同社サイトで情報を更新し、同日午前10時(東部時間)までにサービスが復旧したことを明らかにした。

 この問題は、EMEIA(欧州、中東、インド、アフリカ)でBlackBerry向け電子メールサービス、メッセージングサービス「BlackBerry Messenger(BBM)」、Webブラウジングの速度低下が10月10日に確認され、10月12日午前にはカナダ、中南米、米国にも広がった。RIMによると、同社インフラ内のスイッチの不具合が原因だが、フェイルオーバーが正常に機能しなかったため大量のバックログが蓄積され、メッセージングおよびブラウジング性能低下を引き起こしたという。

 同社は状況報告を随時更新し、10月12日午後5時44分時点で、電子メールシステムはいずれの地域でも稼働しバックログの処理が進んでいること、カナダ、中南米、米国のBBMおよびブラウジングは一部を除いて回復していることなどを説明(関連記事:RIM、BlackBerry向けメッセージングおよびブラウジングサービスで広範な障害)。10月13日午前6時20分に、同社共同最高経営責任者(CEO)のMike Lazaridis氏が「当社の目標である、信頼性の高いリアルタイムコミュニケーションを提供できず、顧客を落胆させてしまったことを申し訳なく思う」と謝罪するビデオを掲載した。同氏は24時間体制で復旧作業に取り組んでいることを強調したが、この時点で完全復旧の明確な見通しについては「まだ伝えられない」としていた。

 しかし10月13日午前9時には、カナダ、中南米、米国の一部でメッセージ送信の遅れが生じる以外は、全地域でサービスが回復していると報告し、同日午前10時にサービス復旧の記者会見を開いた。

 米メディアの報道(CNET News.com)によると、記者会見でLazaridis氏ともう一人の共同CEOであるJim Balsillie氏は、今後顧客の信用回復に努めると述べたが、具体的な賠償については触れなかった。

[RIMのサービス障害に関する情報ページ]

■変更履歴
記事公開当初、下から2段落目で「しかし10月12日午前9時には」としていましたが、正しくは「しかし10月13日午前9時には」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2011/10/18 10:30]