写真●インフォマティクスが展示している地図情報システムの画面。避難所の位置など様々なデータを取り込んで地図上にプロットできる
写真●インフォマティクスが展示している地図情報システムの画面。避難所の位置など様々なデータを取り込んで地図上にプロットできる
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 地図情報システムのインフォマティクスは、2011年10月14日まで東京ビッグサイトで開催中のITpro Expo 2011展示会で、地図情報システムの「SIS7.1」「GeoCloud」をベースにした様々なシステムを実演展示している(写真)。地図情報システムは小売業の商圏分析などで使われてきたが、ここ数年は防災や危機管理の用途で活用する事例が増えているという。

 平常時には避難所の位置など重要拠点のデータを登録しておき、避難経路や帰宅・参集経路などを地図上でシミュレーションするのに活用する。災害発生時には、被害が出ている位置や従業員の所在などのデータを一元管理し、地図上で被害状況を把握したり、緊急物資輸送経路を調べたりできる。同様の防災対策支援システムは様々なものが提供されているが、「地図情報と連動することで、被害状況をビジュアルに把握し、すぐに対策を打ったり、救援に向かうなどの行動に移れるようになる」(同社)という。

 インフォマティクスのシステムはNECが従業員の帰宅・参集支援などBCP(業務継続計画)運用の一環で採用している。企業以外に官公庁での採用事例も多く、大阪府警察の「安まちメール」は、「ひったくり」「痴漢」「変質者の出没」といった事件が発生した際に、発生現場近くの住民に電子メールで注意喚起するシステムを運用している。