米Appleは現地時間2011年10月12日、パソコンOSの最新アップデート「Mac OS X 10.7.2(Lion)」をリリースした。同日提供を開始した無償のクラウドサービス「iCloud」へのサポートとWebブラウザーの最新アップデート「Safari 5.1.1」が含まれ、操作性と安定性の向上、セキュリティの強化も図った。

 Mac OS X 10.7.2にアップデートすることにより、iCloudに電子メール、カレンダー、連絡先情報や、Safariに登録してあるブックマークとリーディングリストなどを保存し、所有する他のデバイスと同期することができる。インターネットを介して自分のMacにリモートアクセスする「Back to My Mac」機能、紛失したMacを地図上で見つけたりロックやデータ消去をリモートで実行したりできる「Find My Mac」機能なども利用可能。

 iCloudは、スマートフォン「iPhone」、タブレット端末「iPad」、携帯型デジタルプレーヤー「iPod touch」、MacおよびWindowsパソコンのアプリケーションと連動し、すべての機器でデータを最新の状態に保つことができるサービス(関連記事:Apple、「iCloud」を発表、音楽/アプリ/電子書籍などクラウドで管理)。音楽配信サービスと連動する「iTunes in the Cloud」、撮った写真をすべての機器にプッシュ送信する「Photo Stream」、文書を共有および同期する「Documents in the Cloud」、アプリケーション配信サービス「App Store」や電子書籍配信の「iBookstore」と連動する機能などを提供する。iOSデバイスのバックアップを行う「iCloud Backup」機能、iOSデバイスを探す「Find My iPhone」機能も備える。

 AppleはモバイルOSの最新版「iOS 5」も同日公開した。iCloudにアクセスして各種の連携や同期を利用できるほか、200以上の新機能を追加した。パソコンに接続することなくアップデートおよびアクティベーションが行えるようになった(関連記事:Appleが次期モバイルOS「iOS 5」を今秋リリースへ、「Mac OS X Lion」は7月)。

 また、iCloudに対応したデジタル写真管理ソフトウエア「iPhoto 9.2」も合わせて公開した。なおiCloudをサポートするデジタルコンテンツ管理ソフトウエア「iTunes 10.5」は10月11日にリリースしている。

[Appleのサポートサイト(OS X Lion Update 10.7.2)]
[Appleのサポートサイト(iOS 5)]
[Appleのサポートサイト(iPhoto 9.2)]