写真●Hitachi Virtual File Platform 50の外観
写真●Hitachi Virtual File Platform 50の外観
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 日立製作所は2011年10月12日、既存NASからの移行を容易にした中小企業向けNASストレージの新製品「Hitachi Virtual File Platform 50」を、ITpro EXPO 2011のブースで展示した。既存のNASを集約して1台にリプレースする機能に注力したNAS製品「Hitachi Virtual File Platform」(写真)のエントリーモデルに相当し、2011年9月末に出荷を開始した製品である。

 Hitachi Virtual File Platform 50は、ディスクストレージを内蔵し、単体でNAS(ファイルサーバー)として利用できる製品である。外付けストレージを用意する上位モデル(800万円程度から)よりも機能や容量を減らすことで、価格を抑えた。最安価となるタワー型(物理4Tバイト、RAID1で論理2Tバイト)で99万7500円(税別)と、100万円を切る設定とした。

 一般的なNASとの違いは、既存のNASを集約して1台にリプレースする用途を狙った機能を備えること。一度に全データを移行する方式に加えて、アクセス要求があったファイルから順次移行する方式を選ぶことができる。データ移行のためにNASの運用を停止する必要がないため、NAS環境を使い続けながら徐々にリプレースできる。

 Hitachi Virtual File Platform 50のストレージ容量は、最大で物理8Tバイトに制限される。しかし、別途、アーカイブ用ストレージ「Hitachi Content Archive Platform」(価格は60Tバイトで4000万円程度から)を用意するか、Hitachi Content Archive Platformをクラウド経由で提供するオンラインストレージ・サービス(個別見積もり)を利用すれば、利用頻度が低いファイルを自動的にアーカイブする階層型ストレージ管理が可能になる。